内窓(二重窓)とは?メーカー比較、費用対効果、取付後の生活は?

「内窓ってどんな効果があるの?」
「内窓取り付けたいけど、どのメーカーいい?」

「付けてから後悔しないために情報が欲しい」

このような疑問にお答えします。

この記事で分かること内窓(二重窓)とは何か
どんなメーカーがあるかと、メーカーの選び方
内窓のメリット・デメリット
内窓を取り付けた後の生活はどう変わるかイメージできる



私は2016年からガラス・サッシ業界で働いており、ガラス屋さん、サッシ屋さん、リフォーム屋さん、工務店さんなど建築会社さんを相手に商売をさせて頂いている現役営業マンです。

この記事をご覧頂いている建て主様とも直接ご商売をさせて頂いたりもしています。

窓のことについて様々な立場のお客様のお悩み事を解決してきていますので、記事の信憑性については問題ない
と思います。

この記事で内窓について学び、後悔しないリフォームにしていきましょう!

目次

内窓(二重窓)とは?

内窓について

内窓(二重窓)とは今ついている窓の室内側にもうひとつ窓を取り付けて、断熱性能向上など今よりも快適な住環境にすることができる商品です。
横から見ると窓が2つ並んでいるように見えます。
住宅業界では内窓のことを「二重窓」と呼ぶことはほぼありませんので、以後本記事での呼称は「内窓」に統一します。

内窓を製造しているメーカーは何社かありますがどのメーカーも樹脂製であることが多く、基本的には断熱、防音を目的として取り付けられることが多いです。
また、工事は基本的に1箇所あたり1時間かからずに取付可能です。

「窓のリフォームと言えば内窓」と言っても過言ではないくらい定番かつ効果のある商品です。

メーカーの比較について

メーカー商品名特徴
LIXILインプラス埃を寄せ付けないので窓が汚れにくい。
YKK apプラマードU引手と鍵が一体となった「戸先錠」のオプションがある。
三協アルミプラメイクEⅡ換気用ストッパーが付けられる。
大信工業プラスト日本で初めて内窓を作った会社。他と比べると気密性がウリ。
AGCまどまどガラスメーカーが作っている。ガラスをはめ込む枠がスリム。
代表的なメーカー一覧

上記が内窓を製造している主要メーカーです。
性能については正直、どこも同じようなものなので価格で比較することが多いです。

価格も工事をお願いする業者さんが深くお付き合いしているメーカー次第というところなので深く悩む必要はありません。
困ったらLIXILかYKKにしておけば問題ないと思います。

色についてですが、同じ「ホワイト」であってもメーカーにより微妙に色合いが違うので必ず確認するようにしましょう。
「イメージと違った」なんてこともたまにあります。
「カラーサンプルで確認させてください」とお願いすればしっかり対応してくれます。
逆にこれで渋るような業者は即追い返してOKです。

また、先にも書きましたが業者さんにより価格にバラつきが出やすいです。
取付を検討されている場合は必ず複数のリフォーム会社に見積をお願いしましょう。

内窓のメリット・デメリット

4つのメリット

断熱性能が高まる

内窓の最大のメリットは窓の断熱性能を高めることができ、快適な室温を維持できることです。
なぜなら元々付いている外窓と内窓の間に空気の層ができるため、夏の暑さや冬の寒さが部屋に入ってきづらくなるからです。

断熱性能が高まることにより、熱が逃げにくくなってエアコンの効きが良くなるため冷暖房の使いすぎを防ぎつつ省エネ効果も期待できます。
省エネ効果が期待できるということは光熱費の削減にも繋がります。

結露防止に効果的

部屋の温度と窓の温度差を小さくすることができ、結露しづらくなります。
内窓を取り付けることによって外窓と新しく取り付ける内窓の間にある空気が外の空気の熱を伝わりづらくしてくれます。

結露の原因は室内の湿った空気が窓で急激に冷えることなので、室温と窓の温度差を小さくできる内窓は非常に効果的です。
ただし、完全にゼロになるわけではないのでご注意ください。
内窓を取り付けることによって部屋の気密性が高まり、空気の逃げ場がなくなったせいで逆に結露する場合もあります。
この場合は定期的な換気をすることで解消されます。

防音効果が期待できる

内窓自体の気密性が高いので音の伝わりを防いでくれます。
なぜなら元々付いている外窓と新しく取り付ける内窓の間にある空気がクッションの役割を果たしてくれるからです。
ペットを飼っている方、小さなお子様がいらっしゃる方、楽器を演奏される方にはおすすめです。

音は空気の振動で伝わります。
窓がひとつ増えることで空気の振動を邪魔することができます。
気密性が高い=隙間が少ないということなので、窓の隙間から漏れてくる音も少なくすることができます。

少し専門的な話をすると、一般的には10dB(「dB=デシベル」音の単位です)音が下がると、個人差にもよりますが元の音の半分くらいに感じることが多いです。
内窓の単板ガラスで5mm以上のガラスを使う場合、約15dBの減音効果があります。
数字上は騒音は半分になるということですね。

防犯にもなる場合がある

劇的な効果は期待できませんが、防犯面においても少し有利です。
窓が2つ付いているということは、泥棒は窓を2つとも破壊しないと侵入できないからです。

ただ、最近の泥棒は単板ガラスであればすぐに侵入できてしまうのでそこまで効果は見込めないと思います。
あくまでおまけ程度の認識で過信は禁物です。

3つのデメリット

初期コストが高い

取り付ける場所、数量にもよりますが高いです。
製品代+工事費なのでどうしても金額が高くなりがちだからです。

LIXILのインプラスを例として計算します。
2021年6月現在の金額ですが、
幅160cm、高さ200cmの外に出られる窓に取り付けるとなると、商品代は¥149,600-(税込)です。
幅120cm、高さ70cmの一般的な窓だと商品代は¥52,800-(税込)です。
これに工事費がプラスになると・・・安くはないですね。

しかしこれはあくまで定価ベースでのお話なので、実際は業者さんによってお値引き率が変わってきます。
複数の業者さんに見積依頼するのが大切というのはこういったところです。

掃除が大変

純粋に窓の数が×2になるので掃除に手間がかかります。
ただ、内窓は室内に取り付いているので汚れることがあまりありません。
個人的には気にしなくて良いと思いますし、取り付けた方からはそれ以上のメリットがあるので気にしないというお声が多いです。

窓枠に物を置けなくなる

内窓は窓枠に取り付けるので、物の置き場所がなくなります。
ベッドの近くの窓に目覚まし時計や写真など置いていませんか?
内窓を取り付ける場合、小物関係の置き場所を変える必要があります。
下見にお伺いして気付く方が多いので念のためご注意ください。

内窓を取り付けた後の生活はどう変わる?

ストレスが減ります

結論、おうち時間のストレスがかなり軽減されます。
暑い日のエアコンの効きが良くなり、寒い日でも結露になりにくく、同じくエアコンの効きも良くなる。
日常生活においてストレスがかなり減ると思います。

また、防音効果もあるため静かな環境を作れます。
在宅ワークで集中した環境を作れるし、ペットを飼ってる方や小さなお子様のいらっしゃる方がご近所さんに対して申し訳なく思う気疲れも軽減できます。
間違いなくおうち時間が快適になるでしょう。

費用対効果はある?

「費用対効果はあるのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
この問いに対する答えは「あります!!!」ですね。
なぜならそもそも熱の出入りが大きい窓に対しての直接的なリフォームで効果が出ない訳がないからです。

断熱に関する記事でも取り上げますが、夏は73%、冬は58%の熱が窓を伝わって出入りしています。
その原因に対して直接的な対処を施すので、これでも改善されなければ床、天井、壁の断熱工事をしないと変わることはないんじゃないかなと思います。

温度差など感じ方に個人差があるので取り付けた直後は効果が分からないかもしれません。
しかし内窓を開けてみると温度差に驚くと思います。
防音効果についても取り付けた内窓を開けてみるとよく分かると思います。

ステマみたいですが、断熱・防音が目的であれば後悔しない商品です。
断熱だとすだれや遮熱フィルム、防音だとガラス交換など他にも手段はありますが、内窓を取り付けるだけでとりあえず大体の悩みは解決できる場合が多いので自信を持っておすすめします。

まとめ

・内窓は断熱・防音どちらの目的にも合致した商品
・メーカーはどこでもOK(ほとんど差はない)
・内窓取付によっておうち時間のストレスが軽減される
・お願いする業者によって価格差があるので、見積は必ず複数の業者にお願いする

安い買い物ではないので、まずは寝室から取り付けてみて効果があるか試してみるという建て主様も多くいらっしゃいます。
見積もりだけなら無料ですのでまずは問い合わせしてみては如何でしょうか?

断熱に関してはこちらの記事もおすすめです→【窓の断熱】家の暑い・寒い→窓をどうにかしましょう【DIY含め8選】

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この記事を書いた人

2016年に建築業界に足を踏み入れる。
サッシ・ガラス・水まわり商材を取り扱う卸問屋の営業マン。
お付き合いしたお客様は80社を超え、様々なお悩みごとを解決してきました。
営業だけでなく、内窓の取付なども自分でやるので商材情報も現場知識もバッチリ!

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