「リフォームのガラス交換ってなに?」
「ガラスを取り替えるとどんな効果あるの?」
「そもそもよく分からないから情報が欲しい」
このようなお悩みを解決します!
私は2016年からガラス・サッシ業界で働いており、ガラス屋さん、サッシ屋さん、リフォーム屋さん、工務店さんなど建築会社さんを相手に商売をさせて頂いている現役営業マンです。
この記事をご覧頂いているお施主様とも直接ご商売をさせて頂いたりもしています。
窓のことについて様々な立場のお客様のお悩み事を解決してきていますので、記事の信憑性については問題ないです。
この記事で窓の困りごとと対策について学び、快適な住まいづくりをしていきましょう!
ガラス交換とは?
文字通り、今のサッシに付いているガラスを交換することです。
基本的にどんなサッシでもガラス交換できるようになっています。
あくまでガラスのみの交換なので、ガラスの入っている枠(”障子”といいます)は変わりません。
交換工事自体もかなりシンプルなので、1窓あたり大体30分~1時間程度で工事が完了します。
ただ、ガラスを交換するといっても目的は人によって様々です。
今付いているガラスが割れてしまい交換することや、
「断熱性能」を高めるために交換したり、
「防犯・防災」対策をするために交換するなどご提案ができます。
例えば、
「断熱」が目的の場合
→「Low-E複層ガラス」「アタッチメント付ペアガラス」「真空ガラス」への交換
「防犯、防災」が目的の場合
→「防犯合わせガラス」に交換
「防音」が目的の場合
→「防音合わせガラス」に交換
などがあります。
ちなみに今お使いのサッシのガラスが
・シングルガラス(1枚ガラス)
・ペアガラス(1枚の障子が2枚のガラスで構成されているもの)
かによって取り替えられるガラスが違いますのでご注意ください。
次項からそれぞれ目的ごとにご紹介していきますので見ていきましょう。
断熱性能を高めたい、結露を防ぎたい
エアコンの効きを良くしたり、冬の結露で窓が大変なことになっている方には断熱性能に優れたガラスに交換することをおすすめします。
熱のメインの出入口はガラスです。
ガラスの断熱性能が上がれば熱の出入りを防げるようになるので、快適な室温維持や結露防止に役に立ちます。
1点、結露に関しては注意が必要です。
ガラスのみの交換なので、ガラスの入っている障子部分の断熱性能は変わりません。
この枠がアルミ製だと、ガラス面の結露は防げても枠の結露までは防げないのでご注意ください。
しかしガラス本体の断熱性能が向上するので熱の伝わり方が改善し、以前よりは枠も結露しづらくなるため一定の効果は見込めるでしょう。
断熱性能を高めるガラス
〇今お使いのサッシがペアガラスの場合
・Low-E複層ガラス
〇今お使いのサッシがシングルガラスの場合
・アタッチメント付ペアガラス
・真空ガラス
防犯対策、災害対策
防犯、災害への対策が目的なら防犯合わせガラスをおすすめします。
合わせガラスとは
”2枚のガラスで1枚の樹脂膜をサンドイッチしている”
ガラスのことです。
2枚のガラスを使いますが、ガラスの分類ではシングルガラスに該当します。
樹脂膜をサンドイッチするとどうなるの?
と思われる方もいるかもしれません。
しかし侮ることなかれ。
樹脂膜をサンドイッチすることにより、ガラスが割れても樹脂膜にくっついているので割れ落ちることがありません。
ある程度の形を保ったままサッシの中に残ります。
サッシの中に形を保ったまま残るということは、
台風などでガラスが割れても雨風が室内に入ってくる心配も減りますし、
ガラスを割って侵入してくる泥棒に対しても”樹脂膜を破る”というひと手間をかけさせることができるので侵入する際のプレッシャーを与えることができます。
また、防犯ガラスに認定されている仕様であれば「CPマーク」がガラスに貼られるので、そもそも泥棒に狙われる可能性も低くすることができます。
※CPマーク・・・防犯性能の高い建物部品につけられるマークのこと。
普通の合わせガラスと防犯合わせガラスでは、サンドイッチされる樹脂膜の厚みが違っているのでご検討される場合はご注意ください。
樹脂膜が厚いほど防犯性能は高くなります。
防犯・防災性能を高めるガラス
〇今お使いのサッシがペアガラスの場合
・防犯合わせ複層ガラス
〇今お使いのサッシがシングルガラスの場合
・防犯合わせガラス
ちなみに・・・
防犯ガラスは結構いいお値段します。
お値段にびっくりしないでくださいね。
あと、網入りガラスは防犯ガラスではないのでご注意ください。
防音対策
部屋で楽器を演奏されたりする方やペット、小さなお子様がいらっしゃり、近隣へ配慮する必要がある方には防音合わせガラスがおすすめです。
合わせガラスについては防犯ガラスのところでも説明したとおり、
”2枚のガラスで1枚の樹脂膜をサンドイッチしている”ガラスのことです。
防音合わせガラスの場合、普通の合わせガラスや防犯合わせガラスとは異なる性質の樹脂膜をサンドイッチしています。
その性質とは、”温度変化に強い”ことです。
通常の樹脂膜は夏の暑さで暖められて柔らかくなり、冬の寒さで冷えて固くなります。
「防音」を目的にしていると、樹脂膜が柔らかくなる分には音を吸収してくれるので防音効果が高まりますが、
樹脂膜が固くなると音をはじいてしまうので防音の役割を果たしてくれなくなってしまいます。
季節によって効果のバラつきが出にくくなっているのが「防音合わせガラス」なのです。
このあたりの話は少し専門的なところなのでサッシ屋さんでも知らない人は多いです。
どちらかというとガラス屋さんの方が理解がありますね。
「何を目的としているか」によって変わりますのでお気を付けください。
防音性能を高めるガラス
〇今お使いのサッシがペアガラスの場合
・防音合わせ複層ガラス
〇今お使いのサッシがシングルガラスの場合
・防音合わせガラス
まとめ
断熱性能を高めたい、結露対策をしたい
→Low-Eガラス、アタッチメント付ペアガラス、真空ガラス
防犯、防災対策をしたい
→防犯ガラス
防音対策をしたい
→防音ガラス
ひとえにガラス交換と言っても目的によって使用するガラスが違うので、お困りごとに合ったガラスを選ぶようにしましょう。
断熱についてはこちらの記事もおすすめです。
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